総量規制対象外の銀行カードローンは審査が厳しい?

2019年02月10日 審査

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2010年6月に施行された総量規制により、消費者金融のカードローンでは年収の3分の1までしか審査に通過することが出来なくなりましたが、総量規制対象外である銀行カードローンでは年収の3分の1を超える借入も法律上は借入が可能です。

この記事では、総量規制の対象となるカードローンと総量規制対象外のカードローンでは審査の甘さ・厳しさに違いがあるのかを説明し、総量規制対象外となるカードローンのメリットデメリット、総量規制を取り巻く社会状況についても説明していきます。

この記事を読めばわかること
  • 総量規制対象外のカードローン審査が厳しいか
  • 総量規制対象外カードローンのメリットデメリット
  • 総量規制を取り巻く社会状況について

総量規制の対象と対象外のカードローンがある

総量規制の対象となる借入れ

2010年6月に過剰貸付けの抑制のため貸金業法が改正され、年収の3分の1を超える貸し付けが禁止されました。これを総量規制といいます。

ただし総量規制の対象となる借入と、例外として対象外となる借入が規定されています。

貸金業者のカードローン

総量規制の対象となる借入として代表的なのは、消費者金融・カード会社など預金業務を扱わない貸金業者です。

貸金業者の業務を規定する貸金業法ですが、融資金額に関する規制が総量規制です。融資金額以外にも督促やグレーゾーン金利の廃止などが細かく規制されています。

したがって、総量規制の対象となるのは消費者金融やカード会社などのノンバンクの融資だけになります。

年収の3分の1以内までしか借り入れできない

総量規制の対象となる貸金業者からの借入は、総額で年収の3分の1以内と決められているため、 年収600万円の人であれば、借りることができる金額は、その3分の1である200万円までです。

例えばA社からすでに80万円の借入がある人がA社以外の貸金業者から新たに借入を行う場合、200万円-80万円=120万円までしか借り入れすることができません。

総量規制対象外となる借入れ

銀行カードローン

銀行・信用金庫・農協などの預金業務を扱う金融機関のローンは、そもそも貸金業法の対象ではないため総量規制の対象外です。

貸金業者のおまとめローン

貸金業者には「貸金業法に基づくおまとめローン」というおまとめ専用のローンがあります。

おまとめは消費者にメリットのあるローンですので、こちらは総量規制対象外です。

しかし、貸金業法という法律によって定められた商品ですので、貸金業者からの借入金だけをまとめることができ、銀行などの金融機関のローンはまとめることはできません。

また、複数の借金をまとめるという目的以外では1円も借りることはできません。

貸金業者の不動産担保のローンや自動車ローン

消費者金融などのノンバンクにも不動産を担保としたローンがありますが、このローンは総量規制対象外で年収よりも高額の融資を受けることが可能です。

また、自動車購入だけに借りたお金を使うことができる自動車ローンも総量規制対象外となっています。

自動車ローンが総量規制対象となってしまったら、ディーラーローンなどは少額しか融資できないことになってしまい、そうなると経済にも悪影響を及ぼしてしまいます。

総量規制の対象となるのは「無担保」かつ「使い道自由」な貸金業者のローンに限られると解釈しておきましょう。

クレジットカードのショッピング枠

お買い物をする際のクレジットカードのショッピング枠は総量規制対象外です。実際に現金を借りるわけではないため支払い方法も問いません。一括払い・分割払い・リボ払いのすべてが総量規制の対象外となっています。

ただし、現金をATMやCDから借りることができるクレジットカードのキャッシング枠は総量規制の対象となります。

事業資金の借り入れ

会社や個人事業主が会社の運転資金や設備投資の為に事業資金を借入る場合は総量規制対象外となっています。

消費者金融などのノンバンクの商品の中に、個人事業主や会社経営者専用カードローンがあり、こちらも総量規制対象外です。

この商品は事業資金に使用しても生活費に使用しても自由という商品になっていますが、あくまでも事業資金としての融資になるため、総量規制対象外となり年収の3分の1を超える借入も可能です。

総量規制対象外の銀行カードローンは審査が厳しい?

金利の高さ・低さが審査基準に影響する

総量規制対象外である銀行カードローンの審査が消費者金融よりも厳しい設定になっている理由として、金利の設定によるリスクの取り方にあります。

一般的に銀行カードローンは消費者金融よりも金利が低く設定されていますが、あえて消費者金融よりも金利を低くして、よりリスクの低い顧客を誘導したいという意図が銀行にはあります。

お金を借りたいと思う人が、わざわざ高金利の消費者金融を選ぶことは少ないため、最初は金利が低く安心感のある銀行カードローンへ申し込むのが一般的です。

そうなると、銀行カードローンの審査に落ちた人が消費者金融に申し込むことになりますが、貸す側としてリスクが高いほど金利が高くなるということです。

金利はリスクマネジメントですので、金利が低ければ低いほどリスクの低い人しか審査には通過できません。

消費者金融と銀行カードローンの審査基準が違う理由

消費者金融は銀行カードローンの審査に落ちた人でも審査に通過させないと、融資対象者がいなくなってしまいますので、高い金利を設定して、よりリスクの高い人でも審査に通過できるようにしているのです。

消費者金融は総量規制によって少額融資しかできないため、少額融資・高金利という戦略で銀行カードローンよりもリスクをとっているため、銀行カードローンに比べて審査は甘くなっています。

総量規制対象外である銀行カードローンのほうが審査は厳しいのですが、銀行の中でも金利の高いカードローンは比較的審査が甘い商品も存在します。

金利の高いカードローンは審査が比較的甘い

総量規制対象外である銀行カードローンの中でも、消費者金融と同等の最高金利を設定しているカードローンも存在します。

  • ジャパンネット銀行カードローン
  • 新生銀行カードローンレイク

上記3つの銀行カードローンは消費者金融と同じく最高金利が18%となっているため、銀行カードローンの中でも比較審査が甘いカードローンであると考えられます。

ただし、銀行カードローンの金利の1部は保証会社へ支払う保証料ですから、保証会社の付かない消費者金融カードローンに比べると、保証料の分だけ利息収入が低くなります。

そのため、このような金利の高い銀行カードローンでも、消費者金融カードローンよりも審査は厳しくなります。

昨今の総量規制を取り巻く問題

総量規制の導入から銀行カードローンの融資量が急増

総量規制が導入されてから、総量規制の対象となる消費者金融の顧客が銀行カードローンに流れたことで、銀行カードローンの融資量は2011年から2016年末までに1.6倍に伸ばしています。

また、2015年には銀行カードローンが消費者金融を逆転し、今もその差は広がり続けています。 これによって、銀行カードローンで生活苦に陥る人が急増しています。

消費者金融が銀行カードローンの保証会社であることが問題視されている

銀行カードローンには保証会社がついており、保証会社の保証が下りない限りは融資をしません。

そして、保証会社の多くはアコム・SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)といったような消費者金融です。

銀行カードローンの金利の3割~5割程度は保証会社への保証料と言われており、金利18%の銀行カードローンであれば5%~9%程度が保証会社の収入になります。

つまり、総量規制によって融資量に規制がかかった消費者金融が、銀行カードローンを通して迂回融資を行っているという実態が問題視されるようになりました。

日弁連の意見書から自主規制強化の流れ

銀行カードローンの過剰融資が社会問題となり、日弁連は2016年に意見書を提出していますが、日弁連の意見書の内容を要約すると以下のようになります。

  • 金融庁の銀行への監督指針の中に、貸金業者が保証する銀行の無担保融資についても年収の3分の1以内とすると明記すべき
  • 金融機関は顧客が年収の3分の1を超える借入を行わないように、審査体制や管理体制を強化すべき
  • 貸金業者の保証業務についても、貸金業者が年収の3分の1を超える保証を行わないように貸金業法を改正すべき

要するに、総量規制を貸金業者の保証業務についても適用するように求めたのです。

これを受けて、全国銀行協会は各行に「返済能力に見合った貸し付けを厳格化するよう」に求めました。

みずほ銀行は2017年4月から融資量を年収の3分の1以内とすると自主規制を強化していますし、メガバンクやネット銀行の多くは収入証明書の提出基準を「50万円超の申込から」と厳格化しています。

地方銀行はまだ規制強化にほとんど動いていませんが、森金融庁長官は「改善が見られない限りは規制を強化する」と明言していますので、今後は日本全国の銀行でカードローンの審査が厳しくなっていくことが予想されます。

総量規制対象外のローンの使い分け

カードローン初心者に銀行カードローンはオススメ

総量規制対象外の銀行カードローンは金利が低いというメリットがありますが、すでに複数の借入がある人や、消費者金融からの借入がある人は基本的に融資対象としていません。

初めてカードローンを利用するという人は、最初に金利の低い銀行カードローンに申込を行うことをおすすめします。

銀行カードローンでおまとめは難易度が高い

おまとめローンの利用を検討する人は、すでに複数の借入金がある人です。

通常の銀行カードローンはすでに複数の借入がある人を融資対象としていないため、総量規制対象外とはいえ、銀行カードローンでおまとめを行うことは難易度が高いと言えます。

よほど属性が高い高額所得者や、返済状況にも全く問題がない人以外は、複数の借入があるのに銀行カードローンに申し込んでも審査は通りません。

おまとめを希望する場合は、銀行のおまとめローンか消費者金融の貸金業法に基づくおまとめローンを利用したほうがよいでしょう。

ただし、消費者金融のおまとめローンは金利が高く、例えばアイフルのおまとめ専用ローン「おまとめMAX」の金利は12.0%~17.5%ですので、金利的なメリットはあまり望めないでしょう。

まとめ

総量規制の対象となるのは、消費者金融やカード会社からの「無担保かつ使い道自由なカードローン」と覚えておきましょう。

そのため銀行カードローンは総量規制対象外となっていますが、消費者金融で総量規制の枠を使い切ってしまったからと言って銀行カードローンに申し込んでも、銀行の審査には通過できないでしょう。

金利の低い銀行カードローンはそもそも審査が消費者金融よりも厳しいですし、銀行カードローンの過剰融資が社会問題化してから、ますます自主規制が強化される流れになっているためです。

すでに複数の借入がある状態で銀行カードローンの利用を検討しているのであれば、おまとめローンを利用するか、どうしても返済の見込みが立たない場合は債務整理など法的手段も考慮する必要があると言えます。

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