カードローンとクレジットカードはどう違うの?審査基準は異なる?
カードローンは現金を借りるためのカードで、クレジットカードは主にお買い物代金を立て替えてもらうためのカードです。
買い物は対価となるものが残るため、対価となるものが残る買い物とあるかどうかで、カードローンとクレジットカードは審査の基準が異なります。また、取り巻く法律も異なります。
さらに、利用できる人もカードローンとクレジットカードでは違いがあります。
この記事では、カードローンとクレジットカードの根本的な違い、審査の違い、法律の規制や利用者の違いなどについて解説していきます。
- カードローンとクレジットカードの審査の違い
- カードローンとクレジットカードの法規制の違い
目次
クレジットカードとカードローンの違い
カードローンは現金を借りるためだけ
カードローンはATMや振込によって、限度額の範囲内で現金を借りるためだけのローンで、元金に利息を足して毎月返済します。
カードローンはクレジットカードのようにカードでお買い物をすることはできません。
クレジットカードのショッピング枠はお買い物代金を立て替える
クレジットカードは基本的に、限度額の範囲内でお買い物代金を立て替えてもらうカードです。
お買い物をするための限度額をショッピング枠と言いますが、クレジットカードのショッピング枠では現金を借りるということはできません。
ショッピング枠の支払いは一括、複数回払い、リボ払いなどを選択することができますが、通常、一括払いであれば金利は発生しません。
カードの中には3回払い程度まで金利が発生しないカードもあります。
お買い物代金の支払いを一定期間立て替えてもらえるうえに、金利はかからず、ポイントも貯めることができるため、クレジットカードは賢く利用することでメリットだけを享受することができると言えます。
クレジットカードのキャッシング枠は現金を借りれる
クレジットカードにはお買い物をするための枠であるショッピング枠と、現金を借りることができるキャッシング枠という2つの枠があります。
- お買い物をするためだけのショッピング枠
- 現金を借りる事ができるキャッシング枠
前述したように、ショッピング枠では現金を借りることはできませんが、キャッシング枠をクレジットカードに作成してある場合にはATMやCDから現金を借りることが可能になります。
2つの枠は別々に審査が行われ、ショッピング枠50万円、キャッシング枠20万円というように、それぞれ別々の枠が与えられることもあれば、合計限度額が50万円、うち、キャッシング枠は10万円までというように、ショッピング枠の範囲内で一部キャッシングが認められるクレジットカードも存在します。
カードローンもクレジットカードも支払い方法は同じ
一括・分割・リボ払いが選択できる
カードローンもクレジットカードの返済方法は基本的に同じで、一括、分割、リボ払いを選択できます。
カードローンの場合には、毎月利息が発生するため、残高スライドリボルビング方式というという方法によって、毎月返済していく返済方法が基本となっています。
残高スライドリボルビング方式とは、毎月返済額がカードローンの利用残高によって決定する方法です。通常は1ヶ月の利息プラス少しの元金返済となります。
しかし、借りたお金を一括で返済することも分割で返済することも自由に行うこともできます。
クレジットカードも一括、分割、リボ払いを選択することができます。
クレジットカードのリボ払いにもカードローンと同じような15%程度の金利が発生し、カードローンと同じように残高スライドリボルビング方式によって毎月の支払を行っていくことができます。
現金を借りるのか、買い物代金を借りるのかという違いだけで、限度額の範囲内で使用して、返済方法を一括・分割・リボの中から選択できるという点はクレジットカードもカードローンも変わりません。
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カードローンとクレジットカード審査の違い
どちらも審査のメインは信用情報
クレジットカードもカードローンも審査でメインとなる項目は信用情報で、どちらの審査でも信用情報に事故情報が記録されているブラックの人は審査には通りません。
また、クレジットカードの審査でも原則的には本審査で在籍確認を行うという点もカードローンと同じです。
カードローンの方が審査は厳しい理由
カードローンは現金を貸すためのローンです。使い道自由で、1,000円からの借入ができるため、カードローンで借りたお金を何に使ったかと覚えていない人も少なくありません。
借りたお金で、借金の返済やギャンブルに使うこともできるため、カードローンは貸したお金の返済を毎月行っていくことができると判断できる人にしか融資ししないためクレジットカードに比べると審査が厳しいです。
一般的には、気づけば限度額が近いと感じたことがある人が多いのではないでしょうか?
そのため、収入や勤務先なども、審査の際には重要になってくるのです。
クレジットカード(ショッピング枠)の審査が甘い理由
クレジットカードは、「洋服を買った」「ネットで買い物をした」などと覚えておけば、だいたいその通りの金額の請求が来るものです。
生活必需品や対価となるものが残るのがクレジットカードの使い道ですので、何に使ったのか覚えていないカードローンよりも支払いが行われない可能性が低いのです。
このため、信用情報に問題さえなければ、本人の所得がない専業主婦や、学生でも作成することができます。
審査はクレジットカードのほうがカードローンよりもだいぶ甘くなっています。
クレジットカードの審査は速い
クレジットカードの審査は信用情報の照会を行うことがメインとなるため、カードローンに比べて審査にかかる時間は短くなります。10分程度で審査結果が出るクレジットカードも少なくありません。
また、銀行カードローンのように保証会社がついているわけではないため、審査の過程がカード会社1社しかないというのもクレジットカードの審査に時間がかからない理由でもあります。
クレジットカードもカードローンも信用情報に記録される
クレジットカードはCICに登録される
現金を借りるか、お買い物代金を一定期間借りるかの違いはあるものの、一定期間の信用を借りるということはカードローンもクレジットカードも変わりません。これを与信と言います。
クレジットカードの契約状況・利用状況はCICという国の指定信用情報機関に登録されます。
カードローンはJICCか全国銀行信用情報センターに登録
消費者金融からの借入の契約状況や利用状況はJICCという国の指定信用情報機関に登録されます。
また、銀行からの借入の契約状況は全国銀行個人信用情報センターという国の指定信用情報機関へ登録されます。
3社それぞれ情報を共有しますので、クレジットカードやローンの審査では、借入金やクレジットカードの契約・支払状況が分かる仕組みとなっています。
総量規制の対象になる?
総量規制の対象
消費者金融やカード会社のカードローンは合計で年収の3分の1を超えることができない総量規制という法律の決まりがあります。
銀行、信用金庫、信用組合、農協などの預金業務も扱う業種を金融機関と言いますが、金融機関以外の消費者金融やカード会社などを貸金業者と言います。
貸金業者からお金を借りる場合には、貸金業者からの借入額の合計が年収の3分の1を超えることはできない総量規制という決まりがあります。
このため、消費者金融のカードローンは総額で年収の3分の1を超えることはできません。
クレジットカードにショッピング枠を作成した場合も、現金を借りることができるため総量規制の対象となります。
他の貸金業者からの借入と合計して年収の3分の1を超えるキャッシング枠を作成することは不可能です。
消費者金融カードローンもクレジットカードのキャッシング枠も総量規制対象ですが、銀行カードローンも総量規制対象になるかどうかを論議されています。
総量規制の対象外
銀行のカードローンは金融機関なので総量規制対象外ですが、クレジットカードのショッピング枠も総量規制対象外です。
そのため、年収の3分の1を超える限度額を作成することも可能ですし、ショッピング枠だけの契約であれば収入証明書の提出も必要ありません。
クレジットカードは専業主婦でも作成可能
カードローンは専業主婦では借入が難しい
貸金業者が専業主婦へ融資を行う場合には、夫の同意と収入証明書の提出が必要で、夫婦合わせて夫の年収の3分の1までしか借りることはできません。
実質的には夫に貸していることと同じであるため、大手消費者金融をはじめとしたほとんどの貸金業者では専業主婦への融資を取り扱っていません。
クレジットカードは専業主婦でも学生でも所持可能
クレジットカードは現金を借りるわけではないため、本人に収入のない専業主婦でも学生でも契約可能となっています。
なお、クレジットカードのキャッシング枠は本人に収入がないと作成することはできません。
まとめ
クレジットカードもカードローンも、審査によって決まった限度額の範囲内で使用することができ、一括・分割・リボ払いなどの支払い方法を選択できるという点は同じです。
現金を借りるのか、お買い物代金を借りるのかの違いしかありません。
現金を借りれば借金ですが、買い物代金の借入は借金ではないため、審査はカードローンのほうが厳しくなっており、カードローンは総量規制の対象になりますし、主婦や学生は本人収入がない限りカードローンを持つことができません。
クレジットカードは借金ではないため、総量規制の対象外ですし、専業主婦やバイト収入のない学生も持つことができます。
ただし、クレジットカードであっても限度額の範囲内だからと言って無計画に使ってしまっては後から支払いが大変になります。
最近はカード破産も増えていますので、くれぐれもクレジットカードも計画的に使うようにしてください。
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